予算から見る介護保険事業計画

 介護保険事業特別会計の当初予算が明らかになりました。2015年度は3年ごとの見直しにより第6期介護保険事業計画の初年度となります。第6期介護保険事業計計画の策定では、総人口129335人、高齢者人口3493人、要支援および要介護認定者4,467人、高齢者化率23.6%と見込んでいます。予算の歳入では保険給付費の財源不足が生じるとし、介護保険給付費支払基金から14000万円を取り崩し、さらに第1号被保険者保険料を11.1%増の月額4,930円としました。

介護保険制度改定により今後は、要支援12の訪問介護と通所介護が保険給付から外され、市町村事業による新たな総合事業に移行されますが、今回の予算からは新たな取組みは見受けられません。総合事業では、多様な担い手によるサービス提供が想定されていますが、担い手がいない等の理由によりサービス量が確保できない事態も懸念されます。

介護の社会化を謳った介護保険の理念に沿った制度にしていくためにも、介護の必要な人が必要なサービスを受けることができるよう現場から制度提案に取組みます。